八ヶ岳/山ノ神、南沢大滝、小滝 IC

 2003.1.18〜1.19


 18、19日でガイドのHさんのIC講習会に参加してきた。新年会企画で講習料も格安、こういう時で
 ないと貧乏クライマーは講習会なぞ参加出来ないのである。

 参加者の女性に城山でお会いしましたよねと言われて急には思い出せなかったのだが、何と同じ
 ハートルートを登っていた方で岳人などに都度登場されているK会のNさんだった。
 まったくこの世界は狭い。聞けば20年もクライミングをされている超ベテラン、洗練されたクライマー
 になるため?に講習会に参加されたとの事。
 (1月末層雲峡で開催されるアイスクライミングコンペに出場されるとか)

 更にもう一人4年ぶりの再会が待ち受けているとはこの時知る由もなかったのだが・・・

 初日は山ノ神、美濃戸からも近くアプローチが楽で穴場的なゲレンデだったが懸垂で取り付きまで降
 りた時Nさんが薄い氷を踏み抜いて滝の中に入ってしまい全身ずぶ濡れの第1号に。
 降りて見ると氷結状態が余り良くなく真中にポッカリと大穴が空いていて登れるのは左右だけ。
 さっそくTRで右側を2回登ってから左側の氷柱の成りかけみたいなのを登る。
 取り付き迄に大穴の所でまずシャワーを浴びてしまい、更にテンションで降りた時に右足のアイゼンが
 外れてバランスを崩し私も滝の中に入ってしまい全身ずぶ濡れの第2号となってしまった。 トホホ・・・
 まぁ気温が高かったので凍えずには済みましたが。

 休憩中にOさんの話題が出てきて今日の夜来るらしいとの事。
 Oさんは5年前私を初めて本ちゃんに連れて行ってくれた人で冬季の滝谷を単独で登攀している人な
 のだ。Hさんの講習会を受けているのは風の便りで知ってはいたのだがまさか今回会えるとは思いも
 しなかったので驚いた事は言うまでもない。

 休憩後は滝壷を左から回りこんで岩から張り出している氷にアックスを引っ掛けながら取り付きまで
 行く事に、まずNさんが見事にクリアしたが続く二人は引っ掛けた氷ごと落ちて滝壷に腰まで浸かって
 犠牲者の3、4号と相成り、とっても過激なアイス講習会となってしまいました。
 山ノ神を引き上げた後は赤岳山荘前の人工氷柱でトラバースの練習をして1日目の講習は終了。

 しかしHさんの講習会に参加している人は全員がクォークかエルゴ、それもリューシュなし、当然リード
 の時もフィフィなんて使わないそうなのだ。皆登るのが上手くて講習会に参加する必要があるのかな〜
 という人ばかり。バイル等も各人色々と工夫していてとっても参考になりました。
 Hさんにはアックスの振り方、打ち方等色々とアドバイスをして頂きました。

 山荘に戻り濡れた衣類などを干して休んでいた時に背後から滝谷の話が聞こえて来たので振り向くと
 そこにはOさんが・・・。この正月も20日間単独で槍からキレットを越え北穂に入り滝谷で3本登攀をし
 て15日に下山されたとのお話。実に4年ぶりの再会だったが相変わらず精力的に登攀されているよう
 で安心するやら恐れ入るやらでしたが酒が入ると更に独自のOワールドの登山観が展開されるのであ
 りました。

 翌19日は南沢大滝、小滝へ。小滝は年末来た時よりも綺麗に凍ってはいたが氷の質が余り良くない
 感じだった。2本登り他の人は右側の氷柱にトライしていたが私は南沢大滝が登りたかったのでそちら
 に行く。例年だとカーテンの様に幅広く氷結するのだそうだが今年はまだ真中だけしか繋がっていない。
 氷も結構ボコボコ状態でフッキングが出来るので思ったより簡単に感じた。次に少し右側の少しハング
 している氷柱?を登る事にして皆のムーブを見てから取り付いたが(まるでインドアのボルダーをしてい
 る様な感じ)最初の2、3歩が核心だった。
 南沢大滝は3、4月が氷も安定して思い切ったムーブが出来るそうなのでその頃の方が登り頃らしい。

 雪も結構激しく降ってきたので講習会を終了し美濃戸口で解散した。
 今回は登り方のスタイル等色々と刺激を受けた2日間でした。




                                                      

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