初リード 北岳バットレス第四尾根


98年10月3日〜4日

横山他1名

秋が深まりつつある、快晴の北岳バットレス第4尾根を登攀してきました。 当初は4尾根〜中央稜の継続登攀の予定だったのですが・・・・。

2日
天気予報が良いほうに外れ、ほとんどあきらめていたバットレス登攀が可能となり、車にて広河原へ。車中仮眠。もちろん深酒はしませんでした。



3日 快晴
とても10月とは思えない気温の中、バットレス沢出合から左岸の 踏み跡に入りbガリー大滝取付へ、重いザックではかなり応える 急登である。又かなりのパーティが岩に取り付いているのが良く見える。渋滞が心配になる。 取付近くに着くと1パーティが大滝登攀開始状態。が、しかし20分位経っても一向に登り始めてくれない。やっと登り始めても初心者の自分から見ても、かなりゆっくりしたペース。これにはリーダーもまいった様子。このままこのパーティの後に続いて登っても途中で時間切れになる可能性もあり、また良いビバークサイトが得られるかどうかも判らないので、相談の結果下部岸壁付近で本日はビバークすることとする。(自分達も重たい荷物でかなりしんどい登攀になりそうなので)中央稜は取り止め、明日空身で登りデポを回収することにした。dガリーの大滝横の岩の隙間にツェルトをはり、有り余る時間を過ごした。満月近く月明かりが眩しく、幻想的な月夜でした。

4日 快晴
下部岸壁はリーダーにリードしてもらう。Cガリーをトラバースし4尾根取付に1番に到着。ここからはオールリードを仰せ付かる。(ゲレンデでも1回位しかリードしたことがないのに・・)

1P目〜2P目 クラックからフェース出だしはちょっと嫌らしかったが、その後はフリクションも利きグイグイと乾いた岩の感触を楽しみながら登る。先週の東南稜とはえらい違いである。

3P目 ハング下を右に回り込み、白い岩のフェイスを登る。傾斜も緩く、特に難しい所もなく快適なクライミングが出来る。まあ、これもルートが易しいから私なんぞにもリードが出来るのでしょう。先行者がいないので自分でルートを決めて登れるのもgood。

4P目 リッジ ここで小休止

5P目 3mの垂壁はA0で越えて、マッチ箱のリッジを行く。高度感があって景色はいいし、もう楽しくてしょーがない。気持ちを引き締めて10mの懸垂。リーダーは肩がらみ 懸垂。ここで上部フランケを登ってきた2〜3パーティと一緒になり、渋滞待ちとなった。

6P目 クラックからフェース ここでピッチを切る。

7P目 凹角から枯れ木テラスへ。この上10m位のところで終了点とする。

なんだかあっという間に登ってしまったという感じの登攀だった。オールリードも出来たのでちょっとだけ自信もつきました。こんなに楽しいクライミングなら毎週でもいいなと思う。ザイルをかたずけてハイマツ帯を経て山頂へ。360度の大展望でした。8本歯のコルからD沢出合へデポを回収し一路広河原へ。登りの時にはそれほど気にならなかった紅葉が、たった一晩で色鮮やかに変わっていたのには驚いた。                                       

コースタイム
3日
広河原6:30〜二俣9:00〜バットレス沢出合
10:18〜bガリーの大滝取付11:15

4日
bガリー大滝登攀開始6:10〜4尾根取付7:05〜 第1のコル
8:10〜第2のコル8:20〜終了点9:50〜頂上10:30
〜D沢出合11:50、13:30〜二俣13:55〜広河原 15:30




                                                                                                    
                                                                                                              
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